【歯列矯正中の食べ物】食べやすいものとNGなものを矯正器具別に解説
歯列矯正の期間は、歯に矯正器具が装着されています。
ワイヤー矯正であれば常に歯に装置が装着されており、マウスピース矯正であればマウスピース自体は取り外しができるものの、ブラケットと呼ばれる装置が歯に装着されています。
矯正中は、食事によりこれらの矯正器具が外れてしまったり、食べにくい、食べ物が挟まるといった問題が生じやすいので、食べ物に悩む方は多いです。
このページでは、矯正中の食べ物について矯正器具別におすすめしています。
気をつけたいポイントについても合わせて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
矯正中に食べ物に
気をつける理由
実は、歯列矯正を始めてから意外と困るのが食べ物についての悩みです。
矯正歯科を探している段階ではあまり気にしない場合が多いですが、いざ矯正を始めてみると以下のような問題があります。
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- 矯正器具が外れる(ズレる、ブレる)
- 歯が痛くて食事がしにくい
- 矯正器具が当たって食事がしにくい
- 口内炎ができて食事がしにくい
- マウスピースが着色してしまう
- 虫歯になりやすい
このような状態になって初めて、歯列矯正中の食事について考える方も多いのではないでしょうか。
一概には言えませんが、これらは歯列矯正中の食事に気をつけることで改善や軽減ができる可能性があります。
逆に言うと、食事が原因でこれらの問題が起こりやすくなっている可能性があります。残念ながら、どんなに腕の良い矯正医でも絶対に外れない矯正の仕方をしたり、口内炎を作らないようにすることはできません。
歯列矯正を滞りなく進めるためにも、患者さん側も毎日の食事について気をつける必要があるのです。
ワイヤー矯正中に
おすすめの食べ物と
NGな食べ物
ワイヤー矯正の場合、矯正器具が歯に装着されている状態で食事をします。
特に裏側矯正(舌側矯正ともいいます)の場合、歯の舌側に矯正器具がありますので、慣れるまでに違和感が強いでしょう。
(およそ1週間程度で慣れるとされています)
ワイヤー矯正の場合、固い食べ物や挟まりやすい食べ物には特に注意が必要です。
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ワイヤー矯正中におすすめの食べ物
ビタミンB2群を
多く含む食べ物ビタミンB6群を
多く含む食べ物矯正中は、矯正器具が当たって口の中に口内炎ができやすくなります。
ビタミンB2、B6には、口内炎の予防効果と回復効果が期待できますので、これらを多く含む食べ物がおすすめです。
ビタミンB2を多く含む食べ物は、牛乳、玉子、海苔、ワカメ、マッシュルームなどがあります、
牛乳や卵は毎日の食事もしやすく、噛みにくい食材でもないのでおすすめです。
海苔やワカメはお味噌汁などと相性が良いので、こちらも摂取がしやすいでしょう。もし、食事に気をつけても口内炎がなかなか治らない場合は、矯正装置の調整で改善できる可能性があります。
かかりつけの矯正歯科に相談してみましょう。
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ワイヤー矯正中にNGな食べ物
矯正器具が外れやすい
固い食べ物矯正中は、矯正器具に不可がかかりやすい固い食べ物はなるべく避けることをおすすめします。
装着が外れなくとも、治療に支障をきたす可能性もあるので注意が必要です。パン類は食パンなどはOKですが、フランスパンなど固いパンは避けてください。
せんべい、スルメ、とうもろこし、りんごも避けた方が良いでしょう。
ステーキは、赤身の固いステーキは注意してしてください。
柔らかいステーキはOKですが、繊維が挟まりやすいので一口サイズに切って食べるのがおすすめです。
チキンや唐揚げなどは、骨が無い場合はOKですが、骨付きの場合は骨が当たらないようにかぶりつくのは避けましょう。歯や矯正器具に
くっつきやすい食べ物柔らかい食べ物でも、歯や矯正器具にくっついてしまう食べ物は装置が外れやすいです。
キャラメル、ガム、餅は避けた方が良いでしょう。
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ワイヤー矯正中の食事で気をつけたいポイント
ワイヤー矯正中の食べものについてまとめると、ビタミンをよく摂り、固いものや挟まりやすいものには注意すると覚えておきましょう。
毎日できる工夫としては、
- 食べ物は小さく切る
- 柔らかい食材を選ぶ
- 繊維質なものは調理で工夫
- 食事後の歯磨きを丁寧に行う
マウスピース矯正中に
おすすめの食べ物とNGな
食べもの
マウスピース矯正の場合、基本的にはマウスピースを外して食事をします。
必然的に、ワイヤー矯正と比べるとマウスピース矯正の方が食べ物の制限は少なくなりますので、食事を楽しみやすいというメリットがあります。
しかし、ワイヤー矯正とは違う気をつけ方がありますので、予めよく理解しておきましょう。
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ワイヤー矯正中におすすめの食べ物
ビタミンB2群を
多く含む食べ物ビタミンB6群を
多く含む食べ物ワイヤー矯正時と同じく、マウスピース矯正中でもビタミンB2,B6群の食べ物はおすすめです。
大切なのは、あくまでビタミンはバランス良く摂取することです。
鮭やバナナが良いからといって毎日同じ食事ばかりでは栄養が偏ってしまいますので、ビタミンが不足しているようならサプリメントを使うのもおすすめです。柔らかいもの、
水分を多く含んでいるもの柔らかく水分の多い食べ物は、歯に挟まりにくかったり、歯が痛いときでも食べやすいのでおすすめです。
代表的なものには豆腐や雑炊などがあります。
意外と矯正器具と相性が良いのはうどんです。
うどんの麺質が歯に挟まりにくく、ビタミン豊富な卵や野菜との相性が良いため、おすすめの食べ物になります。
そこで「うどんがOKならラーメンは?」と思われがちですが、ラーメンはチャーシューの繊維質が歯に挟まりやすかったり、うどんよりも歯に挟まりやすい麺質のため、その点は注意してください。
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マウスピース矯正中にNGな食べ物
着色しやすい飲み物コーヒーや紅茶は、マウスピースに着色する可能性があるので避けることがおすすめです。
マウスピース矯正中はなるべく我慢した方が好ましいでしょう。虫歯になりやすい
食べ物と飲み物糖分が歯と装置の間に溜まりやすいものは、虫歯のリスクが高くなることからあまりおすすめできません。
見落とされがちなものとしては、暑い季節に水分補給としてよく飲まれるスポーツ飲料です。
スポーツ飲料は糖とクエン酸が多く含まれており、比較的虫歯リスクが高い飲み物です。熱い飲み物
飲み物全般に言えることですが、熱い飲み物には注意が必要です。
熱によってマウスピースが変形してしまう可能性があり、治療に支障をきたすかもしれません。
少し面倒ですが、少し冷ましてから飲むか、食事以外でも飲み物を飲むときだけマウスピースを外すようにクセをつけておくと良いかもしれません。挟まりやすい食べ物挟まりやすい食材は、調理方法である程度解決できる場合があります。
繊維質の多い野菜やお肉は、柔らかくしたり、細かく切ってあげるといった工夫ができれば、そこまで気にしなくても大丈夫です。
例えば、魚の場合はたたきにしたり火を入れることで食べやすくなります。
肉の場合はひき肉を選ぶ、煮込むといった方法がおすすめです。
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マウスピース矯正中の食事で気をつけたいポイント
マウスピース矯正中の食事で気をつけるポイントは、基本的にはワイヤー矯正中に気をつける点と同じです。
毎日できる工夫としては、
ビタミンをよく摂り、固いものや挟まりやすいものには注意すると覚えておきましょう。
- 食べ物は小さく切る
- 柔らかい食材を選ぶ
- 繊維質なものは調理で工夫
- 食事後の歯磨きを丁寧に行う